サウスポーなエンジニアの独り言

サウスポーなエンジニアが日々感じた、気づいた、学んだことを徒然と書いています。

旧館より 開発プロセス

プロジェクト完了報告書の問題

投稿日:2013年1月24日 更新日:


プロジェクト完了報告書

昔のいたある会社に「プロジェクト完了報告書」というドキュメントがありました。

「そのプロジェクトで得られた教訓を(自分も含めた)組織の別のプロジェクトの改善につなげる」ために作られ、プロジェクトの情報、経緯、様々な指標をまとめられているものです。
当時は規模や金額など一定条件のプロジェクトに対し、作成することが義務付けられていました。

ただそれが当時は有効に活用されていないと感じていました。

書くタイミング

1つは書くタイミングが遅いため、有用な情報が記載されにくい問題がありました。

当時、プロジェクト完了報告書は、カットオーバーやお客様が検収を終えた時など「プロジェクトの終了時」に書くことが大半でした。

そのため、「プロジェクト完了報告書」を書けるほど最初から最後まで携わり、内容を理解しているリーダーは、すでに別プロジェクトに参画していることが多くありました(そしてそういうリーダーは新しいプロジェクトでも忙しくなっています)。
それが原因で「プロジェクト完了報告書」を書く時間もなかなか取れず、さらに時間も経っているので記憶も薄れがちでした。その結果、既存資料からの抜粋などが多くなり、教訓や改善ポイントなどが抜け落ちてしまいます。

#リーダー以外のメンバーも、プロジェクトやお客様の目的、経緯、改善ポイントなどを把握できていることが望ましい形だと思います。しかしながらインセプションデッキとか書くと驚く程、違うってのも普通にあるので、これはこれでなかなか難しい問題です。

「終わってから作る」ことが原因の1つなので、ウォーターフォールであれば工程毎に数字や背景、ノウハウなどをサマリーして「少しずつ」完了報告書を作っていけば良かったと今になっては思います。

活用の仕方

守秘義務などもあるのでしょうが、ポイントとなる情報などは公開されていないことが多く、あまり有効に活用できませんでした。
「何かあって情報漏洩と言われたら困る」というディフェンシブな発想からか、隠さなくても良いノウハウなども書かれていないことも多くありました。

結局、当時の感じたところは以下のようなものでした。
作る側:(管理する側から)やいやい言われてうるさいから仕方なく作っている。
管理する側:これまでプロジェクト完了報告書を未提出のプロジェクトがありますた!が、注意したところこれだけ提出されるようになりました!!(えっへん)

その完了報告書がどれだけ他のプロジェクトに活用されたかを評価の指標に組み込んだり、作り手にフィードバックすれば良かったとこれも今になっては思います。

そのアクションや成果物の目的が何のためで、それが「期待通りに活かされているか?」「より良い活かし方がないか?」などを計測したり考えていかないと、せっかくの良い施策もムダになってしまいます。

※注意:この記事は旧サウスポーなエンジニアの独り言から移行し一部修正したエントリです。

※アイキャッチ画像:http://www.flickr.com/photos/printhousecorp/6543078999/

-旧館より, 開発プロセス

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

週次フリカエリ

最近、お客様への納品が終わったプロジェクトで採用した「プチフリカエリ」について書きます。 (私の所属企業、かつ、知っている範囲では)「フリカエリ」は(大規模プロジェクトでは)工程の終了時、(小規模プロ …

プロジェクトにおける「割れ窓理論」

環境犯罪学上の理論に「割れ窓理論」というのがあります。 「建物の窓が壊れているのを放置すると、誰も注意を払っていないという象徴になり、やがて他の窓もまもなく全て壊される」(Wikipediaより) 有 …

速効!SEのためのコミュニケーション実践塾[読書感想]

速効!SEのためのコミュニケーション実践塾 (日経ITプロフェッショナルBOOKS) 著者:田中 淳子 私が定期購読している雑誌「日経SYSTEMS」の前身である「日経ITプロフェッショナル」の初期に …

情報の欠如

仕事柄、(全てが等価値で無い)いくつもの情報から判断を必要とすることがあります。 もちろん、上司も私以上の無数の有形無形の情報から判断しています。 役職や立場が上になればなるほど、情報がたくさん入って …

「相性の合う/合わない」と「仕事のできる/できない」

プロジェクト規模によりますが、どの工程でも一人でするより、何人かでチームになって行うことが多くあります。 #直接一緒に作業はしなくても上司-部下のように報告する関係もありますが。 今までやってきた仕事 …

ギルドワークスの現場コーチ。
「正しいものを正しくつくる現場を増やす」ことを目指している現場コーチ。認定スクラムマスター(CSM)。
様々な規模のSIerでのシステム開発を経て今に至る。
DevLOVE関西を主催。